奉仕局からのお知らせ

 
能登半島地震への対応について

能登半島地震への対応を行うため、佐藤義則教団委員長を委員長とする「能登半島地震災害支援対策委員会」を設置しました。能登半島地震への対応については、今後は、こちらの委員会で決定していきます。
「能登半島地震災害支援対策委員会ニュース 第1号」を発行していますので、詳細は、以下(PDF)をご参照ください。

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    • 献金送金先:
    • ********************************
      (郵便振替)
       00190-4-545635
      (口座名) 
       日本ホーリネス教団緊急支援対策室
      *******************************
    • この災害支援献金は、キリスト教主義の支援団体への献金とボランティアの支援のために用いさせていただきます。なお、ささげられた献金の5%を、今後の災害支援のために「緊急支援基金」に繰入させていただきます。

 

教団合同記念会・合同納骨式について

第106回教団合同記念会・合同納骨式を以下の予定で行います。

    • 日時:2024年4月6日(土) 14:00~15:30
    • 場所:東京霊園 教団墓地

 


緊急支援対策室 山田智朗

1.これまでの教団の災害支援活動
 私が宇治教会に遣わされていた1995年1月17日に、「阪神淡路大震災」が発生しました。当時「関西には大地震は起こらない」という根拠のない迷信が一般に定着しており、そのためか行政も災害対応の体制が充分整っておらず、支援活動の装備や物資等も不充分だったため、被災地で現場を担う担当者は、とても苦労したという話を後に聞きました。
 
 一方この震災をきっかけとして、1995年は「ボランティア元年」と呼ばれ、被災地には多くのボランティアが訪れ、多種多様な活動が行われました。しかし、このボランティアも多くの場合組織化されておらず、個々バラバラであったため、効果的な活動ができていたとは言い難く、一部では「迷惑ボランティア」という言葉も生まれることになってしまいました。
 これらを教訓として、この後多くの団体・組織は災害対応に力を入れるようになり、災害発生時の対応の組織化が進められるようになりました。

 教団でも2001年から始まった構造改革により、それまで教団の教会や教職者の福利厚生を担ってきた「厚生局」が、「社会の癒やしと奉仕活動」という外向きの働きを視野に入れた「奉仕局」に発展し、その新しい働きの一翼を担うために、2005年度から「緊急支援対策室」が発足しました。こうして阪神淡路大震災から10年を経て、やっとスタートした教団の災害支援でしたが、メンバーは誰一人、組織的な災害支援に関わった経験はありませんでした。私たちはまず、JEA援助協力委員会のセミナー等に参加して勉強することから始めなくてはなりませんでしたが、そういう勉強の中で、「CRASHJAPAN」と出会いました。「CRASH-JAPAN」はまだできたばかりの団体でしたが、当時おそらく日本で唯一の、災害支援を専門とするキリスト教団体であったと思います。2007年7月16日に発生した「中越沖地震」で柏崎聖光キリスト教会の会堂が倒壊した際には、日本国際飢餓対策機構やKGK、CRASH-JAPAN等が協力して行った支援活動に教団からのボランティアも加えていただき、被災地活動のあり方を学ばせていただきました。また、2010年10月の奉仕局セミナーには、CRASH-JAPNの創立者であるジョナサン・ウィルソン宣教師を講師にお願いして、災害ボランティア講座を開催しました。こうして災害支援についての学びや経験を積む中で、2011年3月11日の「東日本大震災」を迎えることになりました。教団は2009年にできたばかりの災害対応マニュアルに基づいて災害対策本部を立ち上げ、被災地域内にある教団の各教会のケアと、被災地域内でのボランティアによる支援活動を行うことを決定し、ボランティアは原則として、CRASH-JAPANが開設した5箇所のベースに派遣することとしました。2011年3月下旬から2012年9月までの間に、のべ289名のボランティアが教団から派遣され、CRASH-JAPANの各ベースで活動しました。
 その後2013年10月、伊豆大島で発生した集中豪雨による土砂災害では、島内の教会(日本基督教団)と協力し、大島泉の家をベースとして島内で活動。2014年8月に発生した広島土石流災害には、ボランティアを派遣。2016年4月に発生した「熊本地震」では被災した熊本教会を支援すると共に、現地の活動にボランティアを派遣。2018年9月9日に発生した「北海道胆振東部地震」にもボランティアを送りました。2019年の夏には台風15号、19号、21号が立て続けに関地方に接近・上陸し、教団の教会、関係者に被害が続出しました。教団では対策委員会を設置して見舞金や修理費支援等の対応を行いました。特に床上浸水の被害を受けた栃木教会には、他教団の教会も含め、多くのボランティアが駆けつけ、会堂の清掃や災害ゴミの撤去等を行うと共に近隣地域の家屋清掃等の活動も行いました。この他、2019年に館山市で行われた災害支援活動( CRASH-JAPAN、キリスト教会広島災害対策室他の協力による)や、2021年に発生した熱海(伊豆山地区)の土石流災害時の「オペレーション・ブレッシング」による支援活動に、教団の災害対応用ワゴン車が提供され、現地での高齢者の移動支援やボランティアの送迎等に利用されています。

2.これからの災害支援のあり方

 この数年、災害の頻発化、被害の激甚化が問題となっている一方、2020年以降のコロナ下により、災害対応の諸活動に大きな影響が出ています。ボランティアが全国から被災地に駆けつけるのが難しくなっているため、今後の支援活動はより狭い地域(被災地域の近隣地域)で担わなくてはならなくなっています。このような状況では、災害対応の組織も各団体がより密接に協力して、集中したオペレーションで活動する必要があります。そのためには各団体が災害支援に関して共通の認識(災害支援の神学)を持って対応しなければなりません。
 
 災害支援とは「我が身を守る」ことであり、「隣人を守る」ことです。勿論教団は各教会や地域のためにあらゆる支援に努めますが、各教会でも、各人が「自分と隣人を守る」ための方策を考え、話し合い、準備を進めていただきたいと思います。
 

 

奉仕局員/山形教会 菊地百合子


 2021年度より、奉仕局の働きに加わることになりました。奉仕局は牧師とその家族の福利厚生事業を担う機関で、特に隠退された先生方と深くかかわる働きをしています。

 現在、「めぐみの輝き」が発行されるようになり、隠退された先生方の消息を知る貴重な交流誌となっています。できるだけ多くの先生方からお証をお聴きできるよう、訪問して、直接お話を聴いて代筆させていただくことも願っています。今年度は緊急事態宣言の中、県外移動をしない範囲で2か所の訪問をし、お証を聴かせていただきました。

 また、これまでされていた安否確認は、先生方の誕生日に合わせてさせていただいています。
 
 お誕生日をお祝いするお電話、お手紙、誕生カード、FAXやメールなどそれぞれの事情に合わせて、連絡させていただき、健康状態、生活の様子、苦労されておられること、感謝しておられることなどを聴かせていただき、お祈りさせていただいています。
 
 まだ、奉仕局員としての働きは、始めたばかりですが、よき交わりが与えられ、多くの恵みをいただいています。施設に入居されたり、お話の困難な場合は、ご家族や親しい先生が安否を知らせてくださっています。
 
 今年度に入り、5名の先生方が天に召されましたが、誕生日に安否確認をすることによって、召される前の最後の明るい笑い声を耳にすることができたり、召された翌日に電話して、遺族の悼みを直接知る経験もありました。
 
 また、その年の誕生日にはすでに召された先生の奥さまのためにお祈りしていることを伝える手紙を出したところ、「神さまの慰めをいただいた」との電話があり、奉仕局の働きを通して、神の家族の交わりや祈りの輪が広がる経験をさせていただいています。

 現役をリタイアしても、「生涯現役」という目標を持った先生、穏やかに「祈る生活を送ることが残された使命」とおっしゃる先生、主に召された牧師先生のそれぞれの生活の場が、神さまの深い憐れみの中で守られることを祈ります。奉仕局の働きのためにお祈りください。

(りばいばる2022年1月号)